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森林セラピーの効果の秘密とは?日本が学びたいドイツの自然療法

8月 20, 2017

日本もマネしたいドイツの自然療法とは?

ドイツは日本と並ぶ温泉大国です。

ドイツの温泉といえばバーデンバーデンが良く知られていますが、ドイツ南部バイエルン州にあるバード・ヴォーリスホーヘン(Bad Wörishofen)は、「クナイプ療法発祥の地」として知られ、120年の歴史を持つ自然療法のメッカとしても世界的に注目されている人気の保養地です。


出典:ドイツを100%楽しもう!Ms.R様ブログより

「クナイプ療法」とは、バード・ヴォーリスホーヘンでセバスチャン・クナイプ神父によって提唱された自然療法のことです。

1821年、セバスチャン・クナイプは、南ドイツ・アルゴイ地方の小さな村の貧しい機織り職人の家に生まれました。小学校を卒業後、日曜学校に通いながら様々な肉体労働に携わっていましたが、24歳の時、貧しさからの栄養不足と過酷な労働による疲労から、肺結核を患ってしまいました。薬も買えず、医者にも見放されたとき、ヨハン・ジークムント・ハーンの著書「脅威なる水の治癒力」という本に運命的な出会いをしました。


出典:kneippより

この本に書かれた「冷泉療法」で、ドナウ川の冷水に下半身を浸すという方法を試みた結果、冷水浴後には生き返ったような変化を実感し、「この方法ならきっと良くなる」と確信したクナイプ青年は、冷水に下半身を浸しては、家まで全速力で走って帰るという、「冷水浴」と「運動」の組み合わせを毎日くり返し、やがて結核の体は何事もなかったかのように元気に回復しました。冷水の刺激によって引き出された「自己治癒力」を、彼は身をもって体験したとのこと。

クナイプ神父は1888年、バード・ヴォーリスホーヘンの街に専用の「水治療室」を開設し、たくさんの患者の治療にあたっていきます。また水治療は、強い刺激よりも弱い刺激を何度も与えることや、温水と冷水を交互に浴びることなどの方が、より高い治癒効果を引き出すことが分かりました。そして、水療法に改良を重ねて多様な「クナイプ式水療法」を考案していきます。


出典:kneippより

クナイプは、多くの患者に接するうちに、病気や体調不良には、偏った食事や運動不足、精神の不安定、生活の不摂生などが関わっていることに気づきました。そして、薬(当時は薬用植物)だけではなく、良質な食事や適度な運動、規律ある生活によって、体質を改善することが病気の根本治癒につながると確信します。自分が医師でないことに限界を感じていた神父は、医師の力を借りるために呼びかけたところ、当時の医学会を代表する多くの医師が協力を申し出でくれました。そして「クナイプ式自然療法」を確立しました。

◆クナイプ自然療法の種類

・クナイプ式水療法
・食事療法
・植物(薬草)療法
・運動療法
・規律(秩序)療法

クナイプ自然療法は、現在抱える「症状」だけを治すのではなく、その症状の原因である「体質」や「生活習慣」、「精神面」の改善までを含んだ、いわゆる「根本治療」に主眼を置いています。

そのため治療の多くは、食事、運動、休息、娯楽、瞑想、睡眠などの生活行為や、規則的な生活リズムを利用しながら進めていきます。つまり、「生活こそが治療の基本」というわけです。

また神父は、療養生活はよりよい自然環境の中で、きれいな空気や日光、清水、草花、森林、自然の起伏などを利用しながら、またストレスから開放されて、毎日楽しく過ごすことが一層治癒力を高めると考えました。

 

医療保険が適用される「クアオルト」でのクナイプ療法


出典:Kurort – Wikipediaより

ドイツには「クアオルト」と呼ばれる、国が認定した特別な地域(基本的には自治体)で、4つの療養要因(土に由来する温泉や泥・蒸気、気候、海、クナイプ式)で医療保険が適用される地域があります。

クアオルト(Kurort)とはドイツ語で、クア(Kur)「治療・療養、保養のための滞在」とオルト(Ort)「場所・地域」という言葉が合わさった言葉で、「療養地」という意味になります。

クアオルトには医師や看護士、クナイプ療法士、理学療法士、カウンセラーがいますが、治療を受ける人はそれらの専門家が往診・常駐できる保養施設に中・長期滞在をします。

保養地で療養というと、日本の温泉湯治を想像しますが、日本の湯治は温泉に浸かり、マッサージを受ける程度のものです。ドイツのクアオルトでは、認定された保養地で、サナトリウムや医療体制の整ったホテルに滞在して、さまざまな自然療法による治療と、生活習慣の改善を行う総合医療です。そして、大きな特徴としては、医療保険が適用されるということです。

ドイツにおけるクナイプ療法の中心は水療法になりますが、クナイプ療法保養地の認定を受けることが出来るのは、森林療法が行える森林散策コースが隣接しているという事です。このことから、森林療法、森林セラピーがいかに重要かが伺えます。

森林浴には隠された魅力がたくさんある

森林療法、森林セラピーがドイツでは重要視されていることがわかりましたね。では、ドイツで認められているセラピー「森林」がなぜ、良いと考えられているのか考えてみましょう。

例えば、自宅で観葉植物を育てている方も多いと思いますが、植物の緑色はどのように感じますか?

・リラックス
・穏やかな気持ちになる
・疲れた目を休ませる
・緊張感を和らげる
・心が落ち着く

このように心理的な効果や目を休ませる効果があります。また、嗅覚とも関係が深く、香りから安心感やリラックス感へと繋がります。「緑の香り」には疲労・ストレスを解消し、脳の働きを活性化させる効果があることが、京都工芸繊維大学 中島敏博 博士により確認されています。

この「緑の香り」の効果には疲労回復だけではなく、次の効果があることが実証されています。

・快眠効果
・ストレスの軽減
・免疫低下の抑制
・ダイエット効果
・血中コレステロール濃度の低下

「緑の香り」は、3つの生態調節系「免疫系・内分泌系・自律神経系」すべてに対し、効果があるとされています。

さらに応用効果として、更年期障害解消や頭の回転・記憶力のアップなどもあげられています。

また、「緑の香り」には殺菌作用と薬剤耐性があることにも注目です。
食中毒の原因にもなる、病原性大腸菌O ー 157や黄色ブドウ球菌、その耐性菌、MRSA、サルモネラ菌へは、抗生物質の10〜100倍という高い殺菌作用があります。なぜ抗生物質よりも「緑の香り」の方が高い効果があるのか、現段階ではまだ研究が進められているところです。

参照:疲労回復を科学的に立証した癒しの香り【みどりの香り】より

室内の観葉植物の数が多いほどその効果は大きくなるので、森や植物が多い空間に行くことが森林が良いという理由でしょう。

1990年代に「マイナスイオン」が、ストレス軽減効果・リラックス効果があるとして注目を浴びました。マイナスイオンとは、おもに「空気中の原子や分子が、電子を得てマイナスに帯電したもの」を表したと考えられる日本独自の造語です。しかし、マイナスイオンを特定する物質や現象は明確な定義がなく、科学的な健康効果も確認されていないのが現状です。では、森林浴で得られる健康効果とは何でしょうか?

実は、「フィトンチッド」という植物から放出される物質に有益な効果があったのです。フィトンチッド効果は、あまり聞いた事がない難しい名前ですが、森林の中に入った時にかすかに香る「森の香り」の正体がこのフィトンチッドと呼ばれる物質です。

1930年ごろロシア・レニングラード大学のボリス・トーキンが、植物を傷つけるとその周囲にいる細菌などが死ぬ現象を発見したことから、植物が周囲に何らかの揮発性物質を放出したためと考えられ、この物質をフィトンチッドと命名するきっかけとなったとのこと。フィトンチッドは「植物」を意味する「Phyto」と「殺す」を意味する「cide」から作られた造語で、マツやヒノキといった針葉樹から発散されるフィトンチッドが、森林の中でヒトをリラックスさせる成分であることを解明したと言われています。

また、観葉植物には、空気中の有害物質の吸収する力、そして、カビ、バクテリアの抑制観葉植物には、フィトケミカルという化学物質を放出し、空気中を浮遊しているシックハウス症候群の原因となる有害物質(ホルムアルデヒドやトルエン、キシレン、アセトンなど)を吸収する力があることを、アメリカのNASAが発見し実証しました。

森林浴には、自然に触れ合うこと、植物から放出された化学物質「フィトンチッド」を浴びることで得られる、2つの効果が認められています。

「森林セラピー」という予防医学に取り組む、日本医科大学医学部准教授、NPO「森林セラピーソサエティ」理事の李卿医師の研究によると、

2006年、30~50代の日本人男性12名に長野県上松町の赤沢自然休養林で2泊3日の森林セラピーを受けさせ、その後1カ月間のNK活性の数値を追跡調査しました。被験者は檜林の中を日がな一日、散策したり、ベンチに腰掛けて景観を楽しんだりするだけ。結果、森林浴前に平均18%だったNK活性が、セラピー終了1日後、約26%に上昇。2日後には27%、7日後で26%、30日後でも22%と、その効果は長く持続したそうです。

「森林セラピーは、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚の五感を通して効果を得るものです。

なかでも重要視されるのが、森林特有の香りである『フィトンチッド』。樹木などの植物が発散する、殺菌力を持つ揮発性物質のことです。

このフィトンチッドが呼吸で血液内に吸収されると、免疫系に直接作用し、NK活性を高めてくれる。まだメカニズムは明らかになっていませんが、実験では、NK活性だけではなく、NK細胞の数、またそれが細胞内に持つ抗がんたんぱく質の量も増えることが証明されています」参照:フィトンチッドってなに?―植物の知られざる働き

 

二つ目は、ストレスホルモンの低下です。

国立研究開発法人「森林総合研究所」環境計画研究室の香川隆英室長によると、
2005年から2007年にかけ、385人を対象にした、森林浴のリラックス効果の実験では、コルチゾールというストレスホルモンの濃度が平均で12・4%低下する結果が出ています。

このように、森林内の散策や軽い運動をすることで、ストレス発散、五感を使った森林浴のリラックス効果に加えて、爽やかな香りを持つフィトンチッドが、ストレスの減少に役立っています。また、ナチュラルキラー細胞が活性化し、免疫力が向上。精神的・肉体的に健康へと導いてくれます。

人類は長い間、森や自然の中で生活をしてきました。現代は人工的な環境、化学物質の中での生活で、ストレスや原因不明の病気などが増えてきています。森林セラピー、森林浴を定期的に行うことによって、このような環境からのストレスを改善、心を癒してくれます。森の中で、「五感」を働かせ、木々の呼吸や、風のざわめきを感じ、リラックスしてみませんか?

 

記事を監修したセラピスト

磯村賢一 さん

山梨県山梨市在住、総務省 地域力創造アドバイザー、真言宗の僧侶でもあり、二つの寺の副住職も務め、自治体職員の傍ら、地域資源を活かした活動を行う。スポーツイベントの開催や市の80%を占める森林を活かした森林セラピーなど活動を推進。>>インタビューを読む

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